副業を見極めるには「知識」!現実的な看護師の副業を副業ワーカーが解説

「副業」というだけで一気に怪しく聞こえるほど、SNSでは「怪しい」「詐欺」という声をよく見かけます。
確かに、簡単に高収入を謳う怪しい案件も存在するのが現実です。
結論からお話しすると、すべての副業が怪しいわけではありません。
ただ、怪しいかどうかを見極めるには知識が必要です!
看護師の専門性を活かした副業自体はちゃんとあり、実際に多くの看護師が取り組んでいます。
この記事では、現実的で信頼できる看護師の副業について、メリット・デメリットを含めて正直にお話しします。
目次
なぜSNSの副業は「怪しい」と言われるのか?
SNSで見かける怪しい副業の特徴
- 副業といいつつ実は副業を始めるためのスクール。そして「まずはZoomしませんか?」から始まる営業
- 「月収50万円~」などの非現実的な収入を保証 ※無理とはいいませんが初心者はほぼ100%無理
- FXやバイナリーオプションなど、そもそもハイリスクで不確実な投資案件
これらの案件が目立ち、SNSで見かける副業全体が怪しく見られがちです。

本当に信頼できる副業は?
先に結論をお伝えします。
- 基本的に「スキル」を活用する
- スキルがない状態=誰でもできる=AIでもいい、など案件も限られる
- 募集している人の素性が明らかになっている
- 求人媒体にある(SNSでの募集はそもそもマイナーなので、求人媒体を使っているもののほうが信頼性が高い)
副業は業務をパーツに分解したうえで、そのいちパーツを業務委託者/パートタイマーにおまかせするものがほとんどです。
そう考えると、求める業務を完成できるスキルのない人を副業として採用するのは非常に稀と考えるほうが自然です。
スクールはそこを補完する(=スキルを身に着けてもらう)ために存在していますが、やり方を教えるものであり成果を約束するものではなく、ましてや副業そのものでもありません。
看護師の副業【オフィスワーク編】
1. 医療系ライター・監修業務
内容: 医療記事の執筆や内容監修
現実的な収入:1文字あたり1円から3円~(経験による)
必要なスキル: 正確に相手に伝える文章力・SEOに関連した知識・医療知識
注意点:
- 最初は単価が低い
- 継続的に案件を獲得するまで時間がかかる
- 医療の責任を伴う内容のため、慎重さが必要
- 看護師のみならず、医師・プロの編集者・ライターが競合(ライター自体競合が多い領域)
2. オンライン看護教育・家庭教師
内容: 看護学生への指導、国試対策
現実的な収入: 時給2,000円前後~
必要なスキル: 看護の知識を教える能力、コミュニケーション力
注意点:
- 生徒集めに工夫が必要 (ココナラがメジャーだが、競合も多い)
- 責任感が必要(学生の将来に関わる)
3. 医療系コールセンター
内容: 健康相談窓口、医療機関案内など
現実的な収入: 時給1,500円前後~
必要なスキル: コミュニケーション力、基本的な医療知識
注意点:
- シフト制で時間の制約がある
- 研修期間が必要
- パートタイムでの募集案件は少なめ
看護師の副業【身体を動かす編】
4. 単発派遣・アルバイト
内容: デイサービス、ツアーナース、イベント救護、健診業務
現実的な収入: 日給8,000円前後~
メリット:
- 本業の延長ででき、スキルを生かしやすい
- 確実に収入が得られる
- 様々な経験ができる
- 本業のシフトに合わせてスケジュール調整しやすい
注意点:
- 肉体的にきつい場合がある
- 不定期で収入が安定しない
- 応急救護や採血は即戦力で、スキルがないと難しい
5. 夜勤専従のダブルワーク
内容: 他施設での夜勤専門勤務
現実的な収入: 月4回で8万円~
注意点:
- 体力的負担が大きく、本業に支障をきたすリスク
- 就業規則の確認が必須
- 慣らし日勤がある場合があり
メジャーな副業
6. SNS発信・YouTube
内容: 医療知識の発信、体験談の共有
現実:
- 収益化まで最低6ヶ月~1年以上
- 継続的な投稿が必要
- 最初は無収入の期間が長い
- 収益化の方向性は自分で考えて定めていく必要がある
- 動画編集や画像作成に時間を要する
成功のポイント:
- 特定分野への特化
- 継続的な発信
- フォロワーとの信頼関係構築
7. ハンドメイド・クリエイティブ系
内容: 看護師向けグッズ制作、医療系イラスト
現実:
- 趣味の延長から始まることが多い
- 安定収入は難しい
- 材料費や時間コストを考慮が必要
8. ポイ活系
内容: アンケート回答など
現実:
- 気軽に始められ、スキマ時間を活用できる
- 友達紹介などで輪を広げると更にポイントが貯まる
- 大きな収入というよりはコツコツお小遣い稼ぎ
副業を始める前の重要な確認事項
1. 就業規則の確認
必ず勤務先の副業規定を確認しておきましょう!
禁止されているにも関わらず服務規律違反を理由として、懲戒処分の対象になる可能性があります。
ただし、就業規則は基本的に勤務時間内、つまり契約時間中の行動について記載されるものです。そのため、本来勤務時間外であれば労働者が自由に利用することができます。就業時間外に副業をしたからといって直ちに懲戒処分をされるわけではありません。
公務員など、この限りではない雇用形態もありますので必ずご自身の勤務先の規則を確認するようにしてください。
2. 年間の報酬を確認
年間所得20万円超で確定申告が必要になります。
受け取った報酬は支払いの明細をとっておき、確定申告を行いましょう。
10万円を超えない経費は、白色申告でも経費として申告することも可能な場合があります。
3. 本業への影響を考慮
副業をやっているのでわかりますが、労働時間が長くなるので単純に疲労がたまりやすくなります。
疲労がたまっているときの判断は鈍くなりがちです。
体調管理を徹底しましょう!
時間を決めて行う、また過度な期待は禁物です。

意外とこの疲労感や会話の内容から副業が周囲に知れ渡るケースがあります。
現役看護師が語る副業のリアル
成功している人の共通点
- 現実的な目標設定:月1万円から目標を設定してみると良いです
- 継続的な努力:基本的に1-2ヶ月で成果は出ません。出る人はレアです。すぐに諦めず、続けられる努力を重ねましょう。
- スキルアップへの現実的な投資:可能な範囲での研修参加、書籍購入など。研修や書籍は学習を助けてくれるもので、代わりに稼いでくれるものではありません。
よくある失敗パターン
- 高収入を期待しすぎて怪しい案件に手を出す
- 体力的限界を超えて本業に支障
- 継続性がなく中途半端に終わる
副業を探す前に考えるべきこと
副業したい!と思い、まずSNSを検索…… は、ちょっと早いです!
最初に知るべきなのは、
・副業に自分が何を求めていて
・自分には何ができるのか
の棚卸し。
・なぜ副業をしたいですか?(それにより目標の報酬が決まります)
・あなたにはどんなスキルがありますか?
・企業が求めているものに対して、あなたはどんな価値が生み出せますか?
副業とはスキルは看護師だけです… ではないかもしれません。
説明が得意、子どもの世話が得意、高齢者対応が得意…… など。
看護師でも特に何が強いのか、それがどうクライアントへの利益につながるのかを言語化してみましょう。
知って得する、知らないと損をする!すぐに役立つ相手に合った「伝え方」のコツ!
まとめ:現実的な副業選択を
看護師の副業は確かに存在しますが、魔法のように簡単に稼げるものではありません。
堅実な副業の特徴:
- 地道な努力が必要
- 専門性の活用と継続的学習
- 現実的な収入期待
- 本業への責任を最優先
避けるべき副業:
- 高収入を保証する案件
- 初期費用が高額な案件
- 具体的内容が不明な案件
- 法的にグレーな案件
SNSの「怪しい」という声に惑わされないように慎重に情報を見極め、自分に合った副業を見つけることが大切です。
看護師としての専門性は価値があります。大事なのはそれが具体的にどのような価値をうめるかです。
正しく活かせる場を見つけて、無理のない範囲で挑戦してみましょう!
この記事は現役・元看護師の実体験と公開情報を基に作成しています。副業を始める前は、必ず勤務先の規定確認と十分な情報収集を行ってください。
「まずはZoomしませんか?」が多いですね。。。。