看護師の資格

看護師からの転職・スキルアップに役立つ資格12選!キャリアチェンジを成功させる完全ガイド【2025年度最新版】

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「夜勤がきつい…」

「人間関係に疲れた」

「このままでいいのかな?」
看護師さんの中には、将来のキャリアについてときに思い悩む方も少なくないのではないでしょうか。

 

看護師は病院や施設といった医療・介護現場を中心に活躍する職種であることから、「医療知識がある」以外のスキルが自己認識から忘れ去られがちです。

でも看護師は医療現場で培った専門知識やスキルだけでなく、コミュニケーション能力・問題解決能力・冷静な判断力といった、再現性の高い能力があります。これは病院やクリニックだけでなく、全く異なる分野でも大きな武器になります。

 

この記事では、看護師としての経験を活かしながら、転職スキルアップを目指す際に役立つ資格を、目的別に一覧でご紹介します。

 

この記事がおすすめな方
  • 今の職場で専門性を高めたい

  • ワークライフバランスを整えたい

  • 異業種にチャレンジして高収入を目指したい

なぜ今、看護師の転職先は多様化しているの?

 

かつて看護師のキャリアパスといえば、病院内で昇進するか、別の病院へ移るのが一般的でした。しかし今は、その選択肢が大きく広がっています。

 

高齢化社会の進展により、訪問看護や介護施設といった場所での看護師の需要が急増しています。

 

また、一般企業でも、社員の健康を守る「産業看護師」や、医療知識を活かす「医療機器メーカー」「製薬会社」など、活躍の場は多岐にわたります。

 

さらに近年のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進にともない、IT業界でも能力が活かせます。

看護師が持つ「現場の課題を解決する力」や「コミュニケーション能力」は、医療系システムの開発やWeb業界で高く評価されており、未経験からでも挑戦することができる場所も。

※総務省:デジタル・トランスフォーメーションの定義

 

つまり、私たちが看護師として培ってきた経験そのものは、新しいキャリアを切り拓くための「最強のパスポート」になるのです。

【目的別】看護師からの転職・スキルアップにおすすめの資格一覧

ここからは目指すキャリアに合わせて、具体的な資格をまとめています。

「専門性を深めたい」「働き方を変えたい」「異業種で輝きたい」という3つのカテゴリーに分けてご紹介します。

カテゴリー1:医療・福祉の専門性を深めてスキルアップしたい!

今の仕事にやりがいを感じつつ、さらに専門性を高めてキャリアアップしたい方におすすめの資格です。給与アップや役職への昇進にも繋がります。

※資格や資格取得ルートによっては、大学卒業が必要だったり、指定の大学院の養成課程を修了する必要があったりといった制限がある場合があります。

 

資格名特徴こんな人におすすめ
認定看護師/専門看護師特定分野(緩和ケア、がん看護など)のスペシャリスト。指導的役割を担う。臨床のプロとして知識と技術を極め、チーム医療に貢献したい方。
ケアマネジャー

(介護支援専門員)

介護を必要とする人とサービスを繋ぐ専門職。介護分野の需要は非常に高い。訪問看護や地域包括ケアに興味があり、患者さんの退院後の生活まで支えたい方。
精神保健福祉士精神的な問題を抱える方の生活を支援する国家資格。精神科領域で強みを発揮。患者さんの心のケアに深く関わりたい方。精神科病院や地域支援センターで活躍したい方。
助産師妊娠から産後まで母子をサポートする専門性の高い国家資格。産婦人科領域でキャリアを築きたい方。開業という選択肢も。
診療看護師 (NP)医師の指示のもと特定行為(診断や処置の一部)を行える高度な専門職。医師に近い立場で医療に貢献し、キャリアの最前線を目指したい方。

 

日本看護協会:認定看護師になるには

日本看護協会:専門看護師になるには

公益社団法人社会福祉振興・試験センター:介護支援専門員

公益社団法人社会福祉振興・試験センター:精神保健福祉士

全国助産師協議会:助産師を目指す方へ

※ JADECOM-NP 研修センター:診療看護師(NP)とは

カテゴリー2:ワークライフバランスを整えて、私生活も大切にしたい!

「夜勤や不規則な勤務から解放されたい」「土日休みでプライベートを充実させたい」という方には、日勤中心で働ける職場への転職に役立つ資格がおすすめです。

 

資格名/職種特徴こんな人におすすめ
保健師自治体や企業で人々の健康をサポート。公務員として勤務する場合、安定した働き方が可能。予防医療や公衆衛生に興味がある方。安定した環境で長く働きたい方。
産業カウンセラー企業で働く人のメンタルヘルスを支援。産業看護師への転職に非常に有利。人の話を聴くのが得意で、組織で働く人の力になりたい方。
保育園・幼稚園看護師子どもたちの健康管理を担う。日勤のみで残業も少なめ。資格は必須ではない。子どもが好きで、規則正しい生活を送りながら働きたい方。
福祉住環境コーディネーター高齢者や障がい者の住環境を整備する専門家。訪問看護などで知識が活きる。在宅医療に関心があり、患者さんの生活環境まで含めたケアを提案したい方。
医療事務関連資格病院の受付やレセプト業務を担う。体力的な負担が少なく、全国どこでも働ける。デスクワーク中心の仕事に切り替えたい方。家庭と両立しやすい仕事を探している方。

 

文部科学省:文部科学大臣指定(認定)医療関係技術者養成学校一覧(保健師)

日本産業カウンセラー協会:産業カウンセラー

東京商工会議所:福祉住環境コーディネーター

※公益財団法人日本医療保険事務協会:診療報酬請求事務能力認定試験の概要(医療事務)

JSMA技能認定振興協会:医療事務技能認定試験(医療事務)

カテゴリー3:異業種へ挑戦!高収入や新しい働き方を実現したい!

看護師の経験を活かして、全く新しい世界に飛び込みたい!というチャレンジ精神旺盛な方へ。

高収入やリモートワークといった、看護師時代とは違う働き方が手に入ります。

 

資格名/職種特徴こんな人におすすめ
医療機器メーカー(フィールドナース)医療知識を活かし、自社製品の営業支援やデモを行う。高収入で土日休みが魅力。最新の医療技術に興味があり、コミュニケーション能力を活かして高収入を目指したい方。
製薬会社(CRA/MSLなど)新薬開発(治験)のモニタリングや、医師への情報提供を行う。年収1,000万円超も。論理的思考や専門知識を活かし、医療の発展に貢献したい方。トップクラスの年収を目指したい方。
美容クリニック看護師美容医療の施術やカウンセリングを行う。夜勤がなく、給与水準も高め。美容に興味があり、接客スキルを活かして働きたい方。
Webデザイナー/コーダープログラミングやデザインスキルを学び、Webサイトを制作。リモートワークが可能。PC作業が好きで、時間や場所に縛られない自由な働き方をしたい方。
医療情報技師医療×ITの専門知識を証明する資格。電子カルテのシステム開発会社などで有利。看護師の臨床経験を活かして、医療現場を支えるシステム開発に携わりたい方。

 

企業転職を考えている場合、こちらの記事もおすすめです。

 

看護師から企業への転職は本当に可能?実際の転職成功事例と3つの準備ステップ

資格取得の不安を解消!費用と時間の負担を軽くする方法

「資格は取りたいけど、お金も時間もない…」と諦める前に。

国・自治体・職場には、スキルアップを応援する制度があります。

 

  1. 教育訓練給付金制度
    厚生労働省が指定する講座の受講費用の一部(最大で受講費用の70%、最大168万円など)がハローワークから支給される制度です。ケアマネジャーやITスキルなど、多くの講座が対象になっています。

    厚生労働省:教育訓練給付金制度

  2. 職場の奨学金・助成金制度
    勤務先の病院が、認定看護師などの資格取得費用を支援してくれる場合があります。まずは就業規則を確認したり、上司に相談してみましょう。

  3. 自治体の補助金制度
    お住まいの自治体が、特定の資格取得に対して補助金を出している場合があります。一度、自治体のホームページなどをチェックしてみる価値はあります。

 

仕事と勉強の両立は大変ですが、経済的な負担が減れば精神的にも楽になります。

 

筆者は大学と勤務を両立させましたが、本当に大変でした。。

専門卒看護師も大卒に!放送大学で大卒になる方法【実体験レポ】

まとめ:キャリアアップのためにはまず棚卸しと知識!

 

看護師を生かしたキャリアチェンジは複数のルートがあります。

やみくもに資格取得を目指すのではなく、大事なのは自分が何を望んでキャリアアップを考えているかです。

 

今回ご紹介した資格一覧を参考に、まずは「どんな働き方がしたいか」「何に興味があるか」を自分に問いかけてみてください。

  • スキルアップして専門性を極めたいのか?

  • プライベートを大切にできる転職をしたいのか?

  • 全く新しい分野で自分の可能性を試したいのか?

「これだ!」と思える道が見つからない場合、まずは今までの自分のキャリアを棚卸ししながら行く先を考えるのも方法です。

焦らずまずは現状の整理から始めてみましょう。

 

 

 

 

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Ray Asano

病棟看護師の経験を経て、一般企業と個人事業の二軸で無理なく生きるアラサー。 がんばる看護師さんの力になりたく活動中。